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Miyajima News
2011年10月1日
鍛造技術世界一の国ドイツへ
【H23年(2011年)10月のコラム(第128号)】
独 Siepmann-Werke社のパンフレットより
←黒は勤勉、赤は情熱、金は名誉を表すそうです
1.鍛造技術世界一の国ドイツへ
9月11日(日)から18日(日)の日程でドイツに行ってきました。
ドイツは人口約8200万人、GDPはアメリカ、中国、日本に次いで世界第4位ですが、
工業製品輸出額では世界一を誇る「ものづくり大国」です。その主力はなんといっても
ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン、ポルシェといった自動車産業ですが、
鍛造発祥の国として、その技術力は世界一だと言われています。そんなドイツの鍛造
メーカーを是非一度見てみたいと以前から思っていたのですが、
今回JFA(社)日本鍛造協会から19名のメンバーが集まってドイツを訪問し、
月曜から金曜の5日間で8社もの鍛造工場を見学させていただくことができました。
ドイツは実に“合理的”な国です。利益はもちろん追求するが、目先の利益ではなく、
理屈に合った方法で利益を得る・・・そういうしっかりとした考え方が感じられました。
ドイツ鍛造メーカーの特徴を簡単にいうと
(1)とにかく設備・自動化にお金をかけている→よって品質・生産性ともにスゴイ!
(2)その設備を生かすために、3交代で24時間稼動させている
(3)しかし休みはしっかり取る→残業殆んどなく、年に一度は2から4週間の長期休暇
(4)給料は高い(大卒初任給で40万くらい)、しかし物価も高い
(5)現場にはトルコやロシアからの社員も多く採用している(半分くらい)
(6)教育にはかなりの時間とお金をかけている(3年間の教育プログラム、実習場)
といったものです。どの会社も大変忙しそうでしたが、ユーロ圏、アメリカとも怪しい
雲行きで、再び世界経済危機が来るのではないかと強い警戒感をもっておられたのが
心に残りました。来年あたり、大変なことになるかもしれません。用心せねば。
おかげさまで私も、今までいろいろな国の鍛造工場を見させていただいてきました。
日本はもちろん、韓国、中国、台湾、タイ、インドネシア、そして今回のドイツ。
全部あわせると100社ではきかず、もしかしたら200社くらいになるのではと思います。
それであらためて今回思ったのは
『ミヤジマは“世界一”ではないけれど“世界唯一”ではある』ということです。
創業者(祖父)が始めてくれた独自の鍛造方式を生かしながら、当社は当社の道をゆく。
もちろん世の中の流れをよく見て、いかにお客様に喜んでいただけるかを追求しながら。
月並みですが、それしかないなと思った次第です。
こうやって行ってこれたのも社員のおかげです。
今回の経験を是非今後の経営に生かしていきたいと思います。ありがとうございました。
ドイツ鍛造協会の事務局の庭にて(緑に囲まれた、すばらしいお屋敷でした)
ドイツといえば、やはりビールですよね!堪能してきました(^o^)v
(左右とも、日本鍛造協会 事務局長 鈴木氏と)