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Miyajima News
2011年8月1日
熊本で見つけた“青春”
【H23年(2011年)8月のコラム(第125号)】
菊池渓谷の水・水・水!! 足を一分と漬けていられないほどの冷たさでした!
1.熊本で見つけた“青春”
大学時代の恩師、森脇俊道先生が主宰されている「神戸生産技術研究会」という会があって、
その会の年に一度の研修旅行で熊本に行ってきました。
今回とても印象に残ったのが熊本大学です。
熊本大学はご存知「旧制五高」で、明治政府が国家の将来を担う人材養成を目的として
設立した8つの高等学校のひとつです。(ちなみに一高が東大、二高が東北大、三高が京大、
四高が金沢大、六高が岡山大、七高が鹿児島大、八高が名大の前身です)
レンガ造りの建物が,歴史の風格を感じさせます。
中でも「工学部研究資料館」には明治時代の舶来品の旋盤などが今も動く状態で保存され、
「坂の上の雲」をめざして邁進していった当時の日本の熱気が伝わってくるようでした。
「五高記念館」ではこんな“衝撃的な”写真を見つけました!!
「寮のストーム」というタイトルがついていますが、昔は寮には「ストーム」という
文字通り「嵐」のように新入生を襲う習わしがあって、その“洗礼”を受けて初めて
寮生として受け入れられたそうです。
今の学生は、入学した時から「就活」(しゅうかつ:こんな言葉は僕たちの頃にはなかった)の
ことを考えて“計画的な”単位取得や資格取得に励まねばならないので大変だ。
「これぞ青春!」こんな豪快で熱い学生時代を送れた当時の人たちは幸せだったろうなあ・・
と、胸がキュンとなった。
この写真を見てパッと頭に浮かんだモノクロ写真が、自分にもあります。
それは僕が高校二年の時、文化祭のためにクラスで制作した映画のワンシーンのもの。
ストーリーはよく覚えていないのですが、たしか僕は反戦の記事を書く新聞記者か作家の役で、
写真は憲兵に追われて捕まってしまったシーンだと思う。
クラスの誰かが撮ってくれたのですが、迫力満点で高校生にしては凄い腕前だなあと感心。
やっぱりアナログのモノクロ写真っていいですね。
この映画のラストには畑佐君という同級生がジョンレノンのimagineを選んで流してくれた。
初めて聴いたその曲に、えらく感動したのを今でもはっきりと覚えている。
昔、弁護士の中坊公平さんが「人生は思い出づくり」とおっしゃっていたが、
青春の思い出は人生の宝物だな・・・とあらためて思った。
【おまけ】
最後に、今回行った熊本の写真を何枚かご紹介します。
築城の名手といわれた加藤清正公が建てた天下の名城、熊本城。石垣が見事です。
日本名水百選や水源の森百選などの一つ「菊池渓谷」。すごく涼しくて気持ちよかったです。
(写真右上:嶋田昌洋氏撮影)
熊本の伝統工芸品「おばけの金太」 (作者は現在一人しか残っていないそうです)
うしろの紐を引っ張ると、右のように舌が飛び出してギョロ目になります(笑)おもしろくて
つい買ってしまったけれど、家に持ち帰ったら娘に「キモイ」と言われ、いまだ箱の中・・・。