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Miyajima News
2016年9月3日
「旅行クラブ」の思い出
【H28年(2016年)9月のコラム(第189号)】
「スタイルアサヒ」という新聞折込冊子9月号の表紙写真 (岩崎茂樹さん撮影)
1.「旅行クラブ」の思い出
うろ覚えの記憶ではあるが、小学校5、6年生の頃、週に一時間だけ
「クラブ活動」の時間があった。「習字」や「将棋」など屋内型のクラブもあれば、
「サッカー」や「ソフトボール」のような屋外型のクラブもあったように思う。
いくつかのクラブの中から「一つ」を選んで参加するのだが、
迷わず僕が選んだのが「旅行クラブ」だった。
「え!旅行に行けるの?そんな楽しいクラブなら絶対これ!」とでも思ったのだろう。
でも僕が馬鹿だった・・・よく考えたらそんなはずがない。なんとその「旅行クラブ」は
旅行に「行く」クラブではなく、旅行を「計画する」クラブだったのだ!!
毎週その時間になると先生が「みんな、次はどこに行ってみたいですか?」と尋ねられ、
誰かが「九州に行ってみたい!」とか言うと、「では二泊三日で九州に旅行に行く“計画”を
立ててくださいねー」と、分厚い時刻表を渡されるのである。
はじめ僕は内容もよく確認せずに「旅行クラブ」を選んでしまったことをひどく後悔したが、
毎週毎週、分厚い時刻表と格闘しているうちに、バーチャルながらも頭の中で電車の窓
からの景色や、行く先々の町の様子を想像するのが楽しくなってきた。
まさに「気分はすっかり旅行!」、なんと安上がりな旅行だったことでしょう!
そのことが今の僕と、どういう関係があるのかは分からないけれど、今でも出張で遠くに
行くのを計画するとき、どうやって行こうか、どんなホテルに泊まろうか、行き先では何を
食べようか・・・そんなことを考えるのがとても楽しい。(社員のみなさん、ごめんなさい)
僕の好きな言葉の中に「人が旅をするのは、到着するためではなく、旅をするためである」
というゲーテの言葉があるが、まさに人生は旅そのものだと思う。人生の到着点は、
すなわち「死」ということになるけれど、そこに至るまでの人生は、まさに「旅」なのです。
たとえどこかに出かけるのでなくとも、日々の人やさまざまな出来事との出逢いに感謝
しながら、一日一日を大切に生きたいと思います。「旅行クラブ」の経験を活かして。
いつも手帳にはさんで持ち歩いている全国鉄道地図の中の一頁
こうやって見ると、ほとんどの駅を知らないのですね・・・
ドイツのHagen(ハーゲン)という鍛造発祥の地の周辺地図
Hagenにある野外鍛造博物館の絵葉書
トンチンカンチンという鍛冶屋の鎚音が聞こえてきそうです
会社近くの近江鉄道線路沿いに咲く彼岸花 2004.9.17朝撮影
彼岸花は、毎年秋のお彼岸の時期になると、計ったようにきっちりと咲きます
自然の力に驚くと同時に、亡き人との思い出を偲ばせてくれる、ありがたいお花です