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Miyajima News

2015年5月6日

お金にならない仕事

【H27年(2015年)5月のコラム(第173号)】





35年以上も続いている「近鍛」の広報紙、「鎚音」の第1面上部の表題部分

(※「鎚音」とは、鍛冶屋さんの金鎚がトンチン・カンチンと心地よく響く音です)





1.お金にならない仕事



もう20年以上も昔のことだが、私の経営の師匠の一人であるK社長(当時)から、

こんなことを教わった。



「あんなぁ宮嶋さん、毎日仕事に追われて忙しいやろけど、

“お金にならん仕事” も大事にしぃや」




その方がおっしゃったのは、例えば県の工業技術センターが主催する技術講習会で、

自分の仕事には殆ど関係のないテーマのものであっても、主催する側にとったら

参加者が少なくて困る時もある。そんな時はできるだけ参加してあげるようにしなさい。

そんな中から思わぬヒントや人脈が得られるものだよ。ということだったと覚えている。



私も社会人になって30年、ミヤジマに入社して26年が経った。



思えばこの間、ずいぶん “お金にならない仕事” をしてきたなあ・・・と思う。

中でも当社が所属する「近畿鍛工品事業協同組合」という同業者関連組合の

広報委員の仕事はその代表的なものだ。



「鎚音(つちおと)」という、年に10回発行される組合広報紙の編集の仕事が

広報委員の主な仕事だが、原稿を書いたり、あるいはそのために取材に行ったり、

人に書いていただいた原稿の校正を毎回大阪の組合事務所で「ああでもない、

こうでもない」とひたすら議論する。もちろん “無報酬” である。



「宮嶋さんは文章が得意やから適任やん」とかよく言われるが、実はまったくそうではない。



広報委員になりたての頃は、一つの記事を頼まれたら、短い文章でも土日を丸々使い、

悪戦苦闘して書いたものだ。しかもその原稿を編集会議に出すと、「言いたいことが不明確」

とか、「表現がくどい」とか、逆に「この部分はムダ」(自分はそこが大事と思っていても)とか、

ボコボコに直される。ほんと腹立たしいやら情けないやらの連続であった。



しかし思い返せば、これも今となっては自分の「宝物」だとつくづく思う。



おかげで、上手い下手は別として、ちょっとした文章ならサラッと書けるようになった。

ひどい時など、編集会議に向かう電車の中で、その日の会議にかける原稿を書き始め、

大阪に着くと同時に書き上がる・・・なんてこともある。

これでは練れた文章など書けようもないが、「追いつめられると書けるもんやなー」と

変な自己満足に浸ることもある(笑)



こんな “お金にならない仕事” をやり過ぎるといけないが、まったくやらないのも

人生、味気ないように思う。



今となっては私を広報委員に巻き込んでくれた前委員長のS社長に感謝すると同時に、

諸先輩方が築いてこられた伝統を、及ばずながらも守っていきたいと思うばかりである。





長野県の諏訪湖畔に行った際、中央道「諏訪SA」のまわりに咲いていた桃の花



【おまけ】

皆さん、YouTubeはご覧になりますか?僕は最近少々ハマっております。



つい先日来日したばかりのポール・マッカートニーの武道館ライブの映像があれば、





志村けんと優香ちゃんの楽しいコントもある。

稲田朋美さんの素晴らしい国会答弁もあれば、剣道高鍋選手の目にもとまらぬ

速さで面一本!の映像もある。ゴルゴ松本がいいこと言ってる授業もある。

キーワード検索すれば何でもありで、ほんと退屈しませんよ!

中には「こんなの投稿していいんか?」と呆れるものもあるけど、そういうのはパス。

また面白いのがあれば教えてくださいね。

└誠一郎のコラム