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Miyajima News
2008年10月17日
アグネス・チャンさん
【H20年10月のコラム(第85号)】
1.アグネス・チャンさん
地元の多賀中学校で、アグネス・チャンさんの講演を聴く機会を得た。
アグネスさんはご存じのとおり香港ご出身で、日本でのデヴュー曲「ひなげしの花」が
大ヒット、一躍アグネスブームを巻き起こされたのも私たちの年代には懐かしい
思い出です。現在では歌手や作家だけでなく、日本ユニセフ協会の大使として
世界中を飛び回っておられます。またご家庭では妻、そして三人の息子さんの母として
がんばっておられるとのこと。そんな超過密スケジュールの中、奇跡的に
多賀中学校での講演会が実現し、弊社も社員全員でお話を聴くことができました。
本当によいお話でしたので、私が印象に残ったことを
いくつかご紹介させていただきます。
(1)忘れてはならない平和な日本のありがたさ
世界では毎年900万人もの子どもが、5歳までに飢餓や病気、戦争などで
亡くなっている事実。10歳にも満たない子どもが最前線の戦地に兵士として
訓練され送られている事実。貧しさの余り学校にも行けず、都会にモノ同然に
売られていく子供たち、そしてAIDSに感染し、次々と死んでいる事実。
それらが目に浮かぶような真剣な語り口で、今の日本、平和のありがたさを
改めて思い知らされました。
私たちは何でもある豊かで平和な日本に住んでいるのに、あれがない、これが
ないと不平不満ばかりを感じている。恥ずかしいことだと反省した。
(2)故郷の景色はいつか自分を支えてくれる
日本は本当に美しい国だ。私たちの多賀町も豊かな自然に恵まれ、四季折々に
美しい花が咲く。そういう風景を大事にし、忘れないでほしい。それが将来、
大人になって大変なことがあったとき、必ず自分を支えてくれる。
(3)いのちの重さは世界中みな同じ。お互いのよさを認め合うこと
アフリカの子どもだからといって、簡単に死んでいいということは絶対ない。
頭がいい人だからといって、お金持ちだからといって、いのちの重さが変わる
ものでもない。大切なのは、お互いの違いを認め合い、尊重すること。
相手に無理に合わせさせようとしても喧嘩になって逆にお互い苦しむだけ。
さらに「自分探し」を忘れないこと。あきらめないこと。だれもが素晴らしい
「宝物」をもっている。それを今出さなくてもいいから忘れないこと。
いつかポッと出てきて(見つかって)人の役に立つことができるかもしれない。
「本当の自分」が見つかったとき、人は迷いがなくなり、一本道が開ける。
(4)人間が一番輝くときは「無我夢中」のとき
ボランティアを通じておぼえたことは、いろんな人がこの世の中に生きている
ということ。自分は普段自分の周りの人しか見ていない。自分がいかに恵まれて
いるかを知らない。そのことに感謝し、自分を忘れて文字通り「無我夢中」で
人のために尽くせるときこそ、最も人間が輝くときだと思う。
(5)思春期の苛立ちは「ホルモン」のせい
ちょうど中学生の時期は反抗期といわれるけれど、反抗期というのはないと思う。
思春期にはホルモンがどんどん分泌されて心も体も一番成長する時期なので、
心が不安定になってイライラしたりするのは仕方のないこと。だからお母さんも
あまり叱らないで優しく見守ってあげて欲しい。そして中学生のみんなも
「そういうものだから」と理解することで逆に冷静になる努力を忘れずに、
カッとなってしまった時は「ごめんね」と言えるような心をもってほしい。
(6)勉強は一生大事。自分の宝物
アグネスさんのお父さんはアグネスさんがカナダに留学中に56歳の若さで
亡くなったとこのこと。芸能界にどうしても入りたいというアグネスに
「絶対に勉強を忘れないこと」を約束させた厳しい父の本当の優しさ。
お金や名声というものは流れモノであり、人が奪うことができるものである。
しかし、苦労して一度身につけた勉強は、誰も奪うことはできない。
だからこそ勉強は大事である。
ほかにも沢山心に響くお話をお聴きしましたが、ご興味のある方は、是非
アグネスさんの本をお読みになるか、アグネスさんのスケジュールから
講演会などに足を運んでみてください。
最後に「アグネスは休みなど殆どなく、多忙な毎日の中でも少しも辛そうな
顔をしません」というマネージャーさんのお言葉を聞き、自分も弱音など
吐いてはいられないなと発奮すると同時に、一昨年、昨年と二度も手術を
受けられたアグネスさんのご快復、ご健康を心よりお祈りし、
ご紹介を終わります。
アグネスさんの公式HP https://www.agneschan.gr.jp/
アグネスさんのスケジュール
左から校長先生・アグネスさん・教頭先生と私
近江同盟新聞の記事