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Miyajima News
2004年3月8日
お茶碗
【平成16年3月のコラム】
お茶碗
この、なんともいえない味わいのある「茶碗」・・・。
さて、どこの焼き物でしょうか?
これぞ知る人ぞ知る京都は宇治の茶陶、朝日焼のお茶碗です。
「御本手」という、薄赤いほのぼのとした色彩と斑点状の模様が朝日のようであるという特長をもつ「朝日焼」ですが、この不恰好な茶碗の作者は実は私、宮嶋誠一郎であります。
約4年半前にある会で出掛け、小学校以来の焼き物づくりをさせて頂いたのがこの茶碗なのですが、最後に茶碗の裏底に名前と日付を彫る時に、ふと思い付いて下の写真のような変な文字を茶碗の底に書き込みました。
この文字、なんと読むでしょうか?
ご存知の方も多いかと思いますが、この字は京都の禅寺竜安寺のお庭にあるつくばい(手水鉢・ちょうずばち)に書かれてある文字で、「口」の字を真ん中にして上から右回りに「吾(われ)、唯(ただ)、足るを、知る」と読みます。
いろいろ思い通りにいかないことや不満の多い毎日ですが、ご飯を食べ終わった時に茶碗の底に書かれたこの文字を眺め、「ああ有難いなあ」と感謝・反省している毎日です。
最近思うこと・・・自分で思うのですが、毎日腹立つとかあかんとか、せこいやり方で金儲けをしてやろうとか思っていると、ホントにいろいろなことがうまくいきません。
逆に、うまくいかないことの多い毎日の中でもこれは人のおかげさまとか、一日一善とか子供みたいなことを思っているとなぜかいろいろなことがうまくいく。
前にもコラムで「言霊(ことだま)」について書きましたが、言葉や考え方は本当に大事ですね。
└誠一郎のコラム