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Miyajima News

2004年2月8日

食べる喜び

【H16年2月のコラム】
すずめ1
すずめ2 すずめ3
冬空の下、事務所横の桜の木にとまるスズメ
毎年この時期になると、なぜか集まってきて
賑やかな鳴き声を聴かせてくれます
(1)食べる喜び
高校時代からの友人で、現在彦根で歯科医をしているT君に、昔こう言われたことがあります。
「宮嶋の『うまい』はあてにならんけど、『まずい』はホンマあてになるもんなあ!」と・・・。失礼な話ですよねー。
確かに自分は田舎の大家族の末っ子に生まれた母の影響で「食べ物はなんでもおいしく食べなさい」と育てられたので、大抵のものは文句を言わず、有難く頂くようにしていますが、それにしてもそれはないでしょう!
でも、確かに当っているので、上手く言ったもんだなあと感心しているのもホントのところです。
では、「おいしい」と心から感じるのはどういう時でしょうか?
昔、焼肉の大同門のコマーシャルで、こんなキャッチフレーズがありました。
『食べたい時に食べたいものを、食べたい人と楽しく食べる♪』
これこそ「おいしく食べる」ということの真髄を表しているのではないでしょうか。
僕の解釈を述べますと、
食べたい時に →身体が健康で、仕事もうまくいっている時に
食べたいものを→やはり自分の好物とか話題の店の料理を
食べたい人と →それもせっかく食べるのなら大好きな人と
楽しく食べる →わいわい騒ぎながら食べたいなあ♪
こんな感じでしょうか?
自分がうまいもんを食べ、おいしい酒を飲みたいと思うのなら、それは社員も同じなんやで
とS鉄工の社長が仰った言葉は、昨年一年間で最も心に残った言葉のひとつですが、すべての人にとって「食べる楽しみ=しあわせ」であることに違いはないでしょう。
でも、自分にはもう一つ、「食べる」ということに対して忘れられない思い出があります。
それは平成元年春、愛知県の工作機械メーカを退職して当社に入社する前に、曹洞宗本山・永平寺に「参禅」という三泊四日の体験修行に行った時のことです。大体30分から1時間前後の座禅を、食事の時も含めると1日7回も組むのですが、特に食事の時の座禅がつらい。
教えられた作法を誰かが間違えると、全員が食べられないのです。
待っている間、どんどん足は痛くなってくるし、その内ぶるぶる震えてきて「う、うぅ?・・・」と呻き声が出てくる。それを我慢しながら食べる食事のつらいこと!
最後の夜、感想文を書いたのですが、私は迷わず食事のことを書きました。
「一番つらかったのは食事です。普段皆と楽しくできる食事の有難さがよくわかりました」と。
翌朝寺を出る時に、雲水さん(修行僧)がコメントを書いて返してくれました。
私はてっきり「よく頑張りましたね。これからも楽しく食事ができることへの感謝を忘れないで下さい」とでも書いてあるのかなと思って封をあけました。
ところが、そこにはなんと次のように書かれてあったのです。
これが間違いです。人生も食事も、楽しみでなく、する事自体が
生かして頂くこと、これが有難いのです

私はこれを読んで愕然としました。
大袈裟かも知れませんが、この時のショックは一生忘れられません。
それ以来、やはり人間「生かして頂いている」それだけで感謝なのだということを、時々その感想文を出して見ては思い出している小生です。
★おまけ★
僕のお気に入りの店を紹介します。
一度しか行ったことがない店もありますが、超有名店はやめて「お店の人がいい感じ。とか、また行ってみたいなあと思う店」を選びました。
コメントは敢えて控えますが、URLを参考に、機会があれば是非行ってみてください!(これは今月中にアップします)
大将ご夫婦
彦根でよくお世話になっている「萬さく」の大将ご夫婦

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