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Miyajima News
2002年11月4日
社長の仕事・日本のゆくえ、すべきこと
【H14年11月のコラム】
多賀町の山、杉坂峠からの眺め (10.27撮影)
(1)社長の仕事
先日、ある金融機関の支店長さんとお会いして貴重なお話を聴かせて頂いた。
それは、「支店長としての私の仕事は、3つだと思っています」ということでした。
その3つとは、
1)わかりやすい目標を立てること
2)「先手」を打つこと
3)間違ってもいい、その場で決断すること(つまり決断できるようにしておくこと)
まさに、その通りだと思いました。
自分の目標が、大したことないのに、なんと判り難い(不明確な)ことか!
自分の仕事は「後手」もしくは「その場まかせ」ばかりではないのか?
決めなければならない時なのに「とりあえず今はこれでいこう」「検討する」と問題を先延ばしにしていないか。
反省させられることばかりであり、それ以来、できるだけ意識して仕事をするようにしています。
しかし、これを中小企業の社長に当てはめた場合、私はもう一つだけ絶対に必要なことがあると思います。それは、
4)なんといっても「健康」を維持すること
です。中小企業のオヤジには、そう簡単に「代り」は居ません。
スポーツの秋、食欲の秋、読書の秋!
身体を動かし、うまいものを食べ、読書で心にも栄養を与え、健康を維持するぞと思う、この秋です。
中央道 諏訪SAから見た諏訪湖(10/31) 更に長野道を北へ・・・美しい北アルプス
(2)日本のゆくえ、すべきこと
10月の末に「ホンダがタイ工場でつくった車が日本に初上陸」という記事が新聞に載りました。私はこのことは、これからの日本を暗示する実に重大なニュースだと感じました。トヨタとホンダは空前の利益を計上し、絶好調ですが、「日本」という目で見た場合、ホントこれからどうなるのでしょうか?
小泉さんの改革も遅々として進まず、それみよがしに批判の声が聞かれます。
しかし誤解してはならないと思います。今の日本の危機は田中角栄氏を代表とする、日本の長年の「利権政治」が作り出したものだと思うからです。(田中角栄氏個人を批判するわけではありません。)
一部の政治家ほか、なんとか公団とか、国費を吸い取ってしまう人物・組織が日本にどれだけあることでしょう。今の日本のしくみでは、いくらお金(血税)を落としても真に民間にまで伝わるのは、ほんの僅かにしかならないでしょう。
ですから、まずこのしくみを変えること、すなわち「構造改革」が絶対に必要だと思いますが、想像を超える困難・苦難があることは言うまでもありません。
頑張ってください、小泉さん!
こんな状況の中で、私に何ができるわけではありませんが、私なりに考える「日本の生き残り策」として、「構造改革」の他は、次の二つしかないと思います。
1)週休2日制の見直し(あえて批判をおそれずに)
「水は高い所から低い所に流れる」とよくいわれます。
今の日本の品質はまだまだ決して世界に負けていません。
それなのに何故海外ばかりに仕事が流れるのか。
人件費以外にありません。
正しくいうと人件費あたりの生産性だと思うのですが、長年築き上げてきた日本の工場の生産性が、今から更に飛躍的に向上するとは考えにくい。しかもその生産性が技術供与という名のもとに、どんどん海外へ移転していっている。となるとあとは人件費しかありません。
しかし実際、給料が何割も下がったら国民の生活は成り立たなくなり、更にデフレが進む心配もあります。そこで週5日の仕事を6日にしたらどうでしょう。
それだけで「一人当り」の生産性は、20%も上がることになります。
これが極端なら、隔週土曜休みにするだけでも10%のアップです。もしくは全国一律は難しいでしょうから、勤務体系は会社と個人の間である程度自由に契約できるようにしてはどうでしょう。
休みが多い方がいい人は休みを多くとる。けれど報酬は少ない。
逆に休みは少なくてもいいから稼ぎたい人は週休1日の契約をして沢山稼ぐ、という案もあると思います。
(今の法律では違法になってしまいますが)
もちろん反対の方が大多数でしょう。
でも、小泉さんは実質、休みなどほとんどないのではないでしょうか。
「日本人」として、「死ぬのと生きるのと、どっちをとりますか?」
追記→とはいうものの、これにはキリがありません。
本当は人間は昔に戻って、自然とともに、ゆっくり生きるのが幸せなんだろうなと思う面もあります。
皆さんいかがでしょうか?
2)「ゆとり教育」の見直し(将来の日本のための課題として)
上記にもつながる話です。沈みかかっている船の中で、誰が「ゆとりが大事だ」と叫ぶでしょう。もちろん子供の個性を伸ばしてやるのはとても大切です。
しかし「型より入りて、型より出ずる」という言葉があります。
型(基本)は何度も何度も時間をかけて、繰り返し繰り返し習う以外、絶対に身につかないという教えです。そこからはじめて本人の個性・能力が発揮されるのではないでしょうか。
以上今月は長いコラムになってしまいました。すみません。
またよろしければご意見など頂ければ幸いです。